学校インタビュー

国府台女子学院小学部 インタビュー

国府台女子学院小学部
副学院長 望戸 千恵美 先生

2022年5月25日に今年度から国府台女子学院小学部の副学院長に就任されました望戸千恵美先生にお話を伺ってきました。先生の経歴から教育観までいろいろとお話いただきましたので是非ご覧ください。

2022.5.25 望戸千恵美先生 インタビュー

上田香織本日はインタビューという形で先生の事をいろいろとお聞かせいただければと思いますのでよろしくお願いいたします。
まず最初に先生の経歴をお聞かせください。
望戸副学院長生まれは長野県です。大学から千葉県に参りましてそのまま教員として就職しました。初めは特別支援学校に赴任し、それから市川市内小学校のことばの教室を担当しました。その後、市行政、県行政で特別支援教育に携わり、令和2年度千葉県教育功労賞表彰を受けました。県立特別支援学校・市立小学校の校長職、市川市教育センター教育相談員を務めた後、当学院に勤務することになりました。
上田香織そうしますと、先生になられてからほとんどが特別支援教育に携わって来られたわけですか。
望戸副学院長そうですね。大学卒業時点では、小学校と中学校の教員免許を取得しただけで、特別支援学校の免許は持っていませんでした。養護学校に勤務が決まり、当初は養護学校の教員が務まるのかとても不安だったのですが、始めてみましたらやりがいがあり、面白く感じられました。そこで、障害のある子どもの教育についてもっと勉強したいと思い、長期研修の制度を活用して、大学で言語障害教育に関して研修し、養護学校の免許も取得しました。この時の研修がきっかけでことばの教室に赴任しました。しかし、言語障害教育について学んではきましたが、実際の言語指導はそこからがスタートでしたので、新たな学びの始まりでした。実際の現場に入り更に興味が増しまして、言語聴覚士の国家資格も取りました。
上田香織お話を伺っていますと、常に新しいことに取り組まれてきたという印象ですね。
望戸副学院長こうして振り返ってみるとそうですね。行く先々で新しい仕事に不安をもちならも面白さを感じ、周囲の方々に恵まれて、助けてもらいながらここまで続けてこられました。今度は私立学校に勤務することになりましたので、当学院のよい伝統や教育方針に沿って、私がやれることをがんばっていきたいと考えております。
上田香織次の質問です。先生の教育観についてお聞かせください。
望戸副学院長小学生の時は、自分の好きなものに向かって夢中になれる、とにかく一所懸命にがんばる、そういった子どもたちを育てたいと考えています。それぞれが興味関心のあるものに対して、結果がうまくいったかどうかは別として「がんばった」「やりきった」という充実感は、中学生や高校生になって具体的な自分の将来の夢をかなえようとしてがんばる力につながっていくと考えています。そのためには、「出来た」「わかった」といった学ぶ喜びを味わわせられるような授業を展開している学校にしたいと考えています。
上田香織大事な事ですね。そうしましたらこの学校でやってみたいと考えていることは何かありますか。
望戸副学院長今、在籍している子どもたちは、礼儀面、授業態度など、皆素晴らしいです。また、文章力なども非常に高い能力をもっていると思います。受験をして入学してくる子どもたちですから、入学した時点での能力の高さを感じます。その力をさらに広げ伸ばしていきたいです。また、ICT機器の活用も進めています。さらに、学校として力を入れております読書教育や仏教教育をとおして心豊かな子を育てていきたいと思います。相手を思いやる心をもった子どもたちを育てていきたいと思っております。
上田香織分かりました。
最後に、これから受験を控えております方々に一言お願いいたします。
望戸副学院長幼児期はたくさん遊んでほしいと思います。遊びを通して、失敗を含めたいろいろな経験をして小学校に入ってきていただきたいと思います。また、基本的な生活習慣である早寝早起き、健康的な食生活、そしてご家族・ご両親が仲良くした上で、十分甘えさせて、甘やかさないようにしていただきたいです。その上で受験に向けてしっかりと準備してきていただければありがたいです。
上田香織甘やかしと甘えさせるの違いについてもう少しお聞かせください。
望戸副学院長甘えさせるというのは、子どもの甘えたいという欲求を心理的に満足させてあげることです。甘やかすというのは、例えば、誉める代わりに物を与える、物で釣る、親の都合で子どもができることもやってあげてしまう、先回りして何でも親がやってしまうといったようなことです。子どもが「遊んでほしい」「抱っこしてほしい」と言ってきた際に、ちょっとした時間でも気持ちをしっかりと子どもに向けて遊ぶ、スキンシップを楽しむというように応えていけば、いつまでも甘えているような子にはなりません。幼児期の甘えたい気持ちが十分に満たされると、後の自立につながると言われています。非常に大切な事だと思っています。
上田香織分かりました。
本日は貴重なお話を聞かせていただきましてありがとうございました。